犬や猫、ペットと呼ばれる生物には、例えば犬の中でも様々な犬種があります。
かたや人間は、髪の色、目の色、皮膚の色が異なるくらいでサイズ(極端な身長)が異なることはありませんよね?
離島や草原の奥地などで人の行き来が無いと身長が低い人が多かったり、極端に目や耳が良かったりはしますけれどその程度です。
今日は(も)素人が勝手に書く記事ですので、問題提起のきっかけとしていただくのは構いませんが、これが本当だと信じ込んでしまうのは危険ですので、ご自身で納得のいく裏付けを必ず取ってくださいね(私katzewaonは正しいと信じて記事を書いていますが、今の私の知識の中での正しさですので、この記事を鵜呑みにしないでください!)
純血種は形質を固定化する努力のたまもの
自然に放置しておけば、環境に適応できるようにさまざまな犬種(今回は犬の事を書きますね)になるはずです。その中で恐らく日本で生きていきやすい体格(柴犬~紀州犬位の大きさかな?)、寒さ暑さに強い毛質におおよそなって行くと思いますが、地域差も出ると思います。
しかし、自然に放置しておくと人間には不都合も出ます(←単なるワガママとも言う)。
小さめのサイズの犬が自然に大量に生まれてくることは無くなってしまうし、見た目のかわいさも(いや、柴犬もカワイイけれども)バラエティが無くなってしまうし、山や川が多く、草丈も一定ではない日本では長い毛に至っては不要と思われ、長毛種は淘汰されるのでは?と予想できます。
純血種(犬)を作るということ、純血種のスタンダードを守っていくという事は、その犬種の形質を固定化する努力によって成り立っているのです。
純血種にはリスクがある
体格や毛質、性質や形質を固定する努力によって成り立っている純血種ですが、それらの形質を固定化するためには「似通った形質を持ち、それぞれの欠点を補う形質も持つ犬を交配する」必要があります。
そこで、純血種では、同じ両親から生まれた犬以外は交配が可能です(←同じ両親から生まれた犬でも許可を取れば可能です)。ビックリしますよね?
親×子は基本的には不可ですが、祖父×孫はOKです。
また、母犬A×父犬Bから生まれた子「AB」と、母犬A×父犬Cから生まれた子「AC」は交配可能です。腹違いもOKですし、父違いでもOKです。父か母かが異なれば両親の片方が同じ犬同士でも交配可能です。(人間の感覚から言うと「恐ろしい」気がしますが…)。
蛇足:こはく の祖父が父違いの両親から生まれた犬です。
このように「人間が思う好ましい形質」を固定化する繁殖を続けていくと、ご想像通り遺伝疾患を表す犬が増える確率が高くなります。
こちらの記事が参考になるかも?
近親交配(近親婚)が危険な理由は劣性遺伝子の発現 | 雑学王
飼い主が対応できることは?
では、飼い主が犬を飼う時に(買う時に)対応できることは無いのでしょうか?
雑種(ミックス、デザイナーズ・ドッグ)を飼う?
一般的な雑種(日本犬ミックスのような感じの犬)を飼うのは一応「有」と思います。遺伝疾患を発症する可能性は低いと推測できます(が、もちろん可能性が低いと推測できるだけで100%発症しないわけではありません)。
ミックス犬(純血種×純血種)、デザイナーズ・ドッグは、例えば、パピヨン(母犬)×チワワ(父犬)の組み合わせであっても、大きな遺伝子プールでは交雑が起こってある程度の遺伝疾患は発症しないかもしれませんが、母犬と父犬が同じようにパテラ(膝蓋骨脱臼)の因子を持っていればミックス犬(純血種×純血種)、デザイナーズ・ドッグであっても発症します(ミックスだから疾患に強いとは限らない)。
ブリーダー(シリアスブリーダー)から飼う?
ブリーダー(シリアスブリーダー)をどう定義するかですが、一般的にはケージに閉じ込めっぱなしにせず、一定の運動や自由を犬たちに与えるブリーダーや、家族のように一緒に過ごすブリーダーの事でしょうか?
ブリーダー(シリアスブリーダー)の定義が上記のとおりであれば、ブリーダー(シリアスブリーダー)から購入したとしても遺伝疾患の発症が下がるとは限りません。もし、本当に「犬種の番人」と呼ばれるような素晴らしいブリーダーが居たとしたら、自分の所から巣立っていった犬たちの病歴から性質(性格)、その他さまざまな形質をフォローアップし、自分の犬舎の犬たちに反映していくことでしょうが、今現在、私が興味のあるパピヨンでそのようなブリーダーは知りません(結構調べているんですけどね)。
蛇足:ちなみにそのような「素晴らしいブリーダー」さんが見つかったとしても一人暮らしの私にそのブリーダーさんがパピヨンを譲ってくれる可能性は限りなく低いと思います。私がブリーダーだったとしても一人暮らしにはなかなか譲れないよねぇ。
ウチに居る兄犬の こはく は停留睾丸でした。一応ブリーダーさんは把握していましたし、私の集めた情報もお伝えしましたが、ご理解いただけたかどうか…。
<参考過去記事>
www.1zutsu.com
適齢期の親から生まれた子犬を飼う?
人間でも最近言われるようになってきましたが(こういうこと書くと炎上するかも知れませんが真実(らしい)ので書きます)、卵子も精子も適齢期と呼ばれる時期に受精受胎した場合はコピーミスを起こす可能性が低いが、適齢期を過ぎて受精受胎した場合は遺伝疾患の素(?)を抱えている可能性が高い。
よって、犬であれば、両親犬が2歳~4歳までに生まれた犬(好ましくは祖父祖母さらにその前の先祖も2歳~4歳で生まれた犬)の子であって、もちろん、飼う犬も両親犬が2歳~4歳の間に生まれた犬を飼うのはリスクを減らす方法の一つかも知れません。
遺伝の知識をできる範囲で学ぶ
なかなか難しい所がありますが(私も こはく を飼う時には結構簡単に考えて飼いました。orz)、「ペットショップで一目ぼれ飼い」は基本的にダメです。そのペットショップが良心的で(純血種で有れば)血統書も見せてくれて(血統書を見ると両親、祖父母の生まれ年数は分かります)、ブリーダーさんも紹介してくれブリーダーさんのところで話を聞くこともできるようなレアケースはいいかも知れませんが、基本的には「ビビッと飼い」は止めた方がいいと思います。もちろん、一目ボレで飼っても一生元気で過ごす犬も居ますので、遺伝疾患が起こるかも?起こる可能性が高いかも?と思ってその場合にも「きちんとした覚悟」があり、それを貫ける経済的余裕と時間的余裕があれば問題なしです。というか、そこまで分かって飼っていれば私が何か言うような話ではないですね。
全然まだまだ知識が乏しい私ですが、それでも少しずつパピヨンの遺伝疾患について勉強しています。
パテラ(膝蓋骨脱臼)はグレードが1か2であれば、老犬になって筋肉減少が筋肉増加を上回る前までは運動による筋肉量を維持することによって進行を抑えることができます(ので、散歩&運動が大切)。
上にリンクを貼った停留睾丸も大分詳しくなりました。
また、色素遺伝子も大切で、特に聴力・視力に影響する部分には必須のようです。
www.1zutsu.com
皆さまもぜひ、ご自身の飼いたい(あるいは飼っている)犬種にどのような遺伝疾患が発症するのか、それは避けられるのか、避けられない場合どんな対応ができるのか知ってくださいね~。
(色素遺伝子ではこちらがマニアックでおススメ(私は大好きなサイト))
kotavi2002.seesaa.net
大分更新されていないので、今現在はブリーダーさんをやめてしまっているのかもしれませんが、ブリーダーさんの中でも気概のある方もいらっしゃるようです。
abbuster.blog.so-net.ne.jp
それでも純血種がいいという人は、リスクを覚悟しよう
もちろん純血種じゃないから一生健康かどうかは分からないですし、純血種であっても一生健康な犬も居るでしょう。ただ、確率の問題として純血種ではない犬よりも純血種は遺伝疾患を発症しやすいリスクがあるという事を分かった上で飼った方がいいです。
ブリーダーがしっかりしていれば…という議論は不毛です。自分できちんとブリーディングできて生まれてきた子犬もすべて自分で面倒をみるか、譲る先を必ず見つけていくことができ、疾患のある子犬は一生自分で面倒をみることができる人以外はブリーダー(批判されるような繁殖させるだけのブリーダーを除く)を批判するのは、勝手な行いと考えます。もし、ブリーダーが居なければ、あなたの望む犬種は廃れてしまうのですから手に入らなくなります。あるいは海外から輸入しか入手方法がなくなり超高額犬となってしまいます。
もちろん、行政やさまざまな部分で規制などを行い、より健康的な純血種を創出する努力は行われるべきですが、長くの時間がかかると思われます。
だから、多分、純血種を飼う場合には、純血種ではない犬を飼うよりもリスクを理解し、覚悟して飼った方がいいと思うなぁ。。。って、言う事を自分が飼う時に知っておきたかったから書いてみました(笑)。
情報は鵜呑みにせず、ご自身で確信できるように様々調べてくださいね。今の私の「正しい」と思われることを書いていますが間違っている部分もあると思いますので。
本心は…遺伝疾患などなど色々きちんと調べて繁殖してくれるブリーダーさんが増えることを望んでいますが、現状で対応可能なのは、上記かなぁと思う。本当に良いブリーダーさんをご存知で教えてもいいよという方がいらっしゃったら是非パピヨンの素晴らしいブリーダー教えてくださいませ。まぁ、一人暮らしの人に譲ってくれるかどうかは別問題として(笑)。
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